貴船

歌詞

恨めしや 御身と契りしその時は 玉椿の八千代二葉の松の末かけて 変わらじとこそ思いしになどしも末は果て給うらん あら恨めしや捨てられて 捨てられて 思う想いの涙に沈み 人を恨み夫をかこち ある時は恋しく または恨めしく 起きても寝ても忘られぬ 思いの因果は今ぞと白雪の 消えなん命は今宵ぞいたわしや 

解説

夫が他の女のもとに去った夫人が、その女の家を襲うという後妻打ち(うわなりうち)という風習が、平安時代から江戸時代にあった。その風習の中、貴船神社は、憎い相手に呪いをかけ相手の

形代の藁人形に5寸釘を打ち込むとい丑の刻参りの発祥の地である。

この曲も、夫が走った女に呪いをかけ丑の刻参りに向かう女性が描かれている。

「今夜の丑の刻参りで、お前の命も消えるぞ」と貴船に向かう女心をどう描くかが、真骨頂での舞である。